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全財産919円になるまで

 

 

 

彼は大手出版社に勤務する契約編集者で、
年俸は約500万円。
副業も含めれば年収は今も700万円を超える。
大手企業に勤める同年代の正社員と比べても悪くない収入だろう。>

<品川区にある家賃15万円の1LDK住まいで、
仮想通貨で失敗するまでは、
かなりゆとりのある独身生活を送っていたという。

 

仮想通貨リップルが25円のとき、
1万リップル買ったのが最初でした。
ここから爆上げ間違いなしと信じ込んでましたね。
1年前の夏といったら、
空前の仮想通貨ブームが巻き起こる前夜といった時期ですよ。
その後、ビットコインが爆騰し、
一般人たちがどっと仮想通貨市場になだれ込んできました。
メディアも煽りまくっていたし、
実際、ぼくの周りにも大儲けした人がけっこういたんです

とにかく焦ってました。
この波に乗り遅れたら、
一生「下層暮し」に甘んじるしかない。
これは契約社員の僕が、
“億り人”になれるかもしれない最初で最後のチャンスだって。
だから、元手には不安があったけど、
手を出さないという選択肢はなかった。
欲と焦りで、完全に正気を失っていました。

 

昔から贅沢なところがあって、
金遣いは荒かったですね。
年によっては年収が800万円を超えることもありましたが、
貯金は常に100万円ちょっと。
友人や知人に金を持ってる奴が多く、
そいつらにかなり影響されていた気がします。
今にして思えば、身の丈に合わない散財をずいぶんとしてきました。
ギャンブルも好きで、一時は闇カジノやインカジ(インターネットカジノ)
にどっぷりとハマっていたこともあります。
だから、本当は投資になんて向いてない性格なんですよね」

 

最初に買ったリップルは一時上げたが、
その後、急落してしまったので塩漬けにしておき、
すぐに残りの95万円全額を、
ビットコインに次ぐ時価総額を誇っていた、
イーサリアムにぶち込みました。
他の怪しげだけど魅惑的で投機性の高そうなICO
例えばゲーズコイン、スイスボーグ、ゲームフリップといった仮想通貨は、
イーサリアムのシステムを使って生まれた“孫コイン”のようなもの。
イーサリアムがなければ買えないんですよ。

 

もともと山っ気の強い僕は、買ったイーサリアムを元手にして、
今度はいろんな仮想通貨に手を出していったんです。
大まかに言えば、投資総額120万円が、
マックスで約10倍に膨れ上がりました。
そのときは有頂天ですよ。まさに夢の通貨だと思いました。
買えば確実に大儲けできるのに、
やらない奴は“情弱”のバカだと思ってましたね。

 

今、思えば、あそこでやめておけばよかったんですが、
渦中にいるときはそういう気持ちになれないんですよ。
仮想通貨で10倍なんて当り前でしたから。
ビットコインなんてマックスで200万倍にもなったんですから、
まだまだ上がると思っちゃうわけですよ。
次第に調子に乗って、レバレッジを3倍とかにして取引にのめり込んでいきました。

 

919円。今の全財産です。
しかも、勝っていた時期に利益を確定させた分の税金の支払いもあるんですが、
使ってしまってまだ払っていない。やばいですね。
もうしばらく投資関係に手を出すつもりはありませんが、
喉元過ぎればどうなるやら。自分が怖いですよ。
まあ、でも、大きな借金はしなかったので、ギリギリ何とかなってます。

 

そこそこの収入があっても、
わずか1年余りで「マイルド貧困」に陥ってしまった彼。
もちろん、彼の性格にも原因はあるが、
逆に投資できる資金があったからこそ、ハマってしまった“罠”だとも言える。

相場で勝てる人は、今も昔も一握り。
ブームに乗せられて多額の資金を突っ込んでしまい
「マイルド貧困」に陥ったのは、彼だけではないだろう。